こころのコスプレもとめて
サンプル、またはじまります。

サンプルは松井周一人のユニットに「変態」しました。
が、「変態」はユニット名ではありません。
ちょっとそれだと名刺がつくりにくいです。「変態代表 松井周」とか。
いろいろな人にそう思われているようなのでここで誤解をときたいと思います。
サンプルはサンプルです。

僕にとってサンプルはライフワークです。
誰でも近づいてみれば少しばかり「変」なはず。
「変」にフタしても見てみないフリをしても、忘れたフリをしてみても
漏れてしまうものなので、きっとそれが個性で愛嬌なんだと思って
そんな人間たちを集合させてみたのがサンプルの作品です。
完璧じゃない人間の、もしかしたら人間もどきのサンプルたち

個人で活動する機会もふえてきましたが
どうしてもサンプルという名前を捨てることができません。
それはきっと僕がサンプルを一つの場所だと思っているからです。
公演やワークショップ、雑誌、集いなど、形はどうあれ
これからもちょっと「変」な誰かと出会う場所であり続けたいと思っています。
ちょっと「変」な誰かと出会ってしまうことは、自分の中の変化の芽を育てます。
自分の中の「他人」を見つけると言ってもいいかもしれません。

その場所では誰もが普段の肩書や役割を脱いだり
いつもと違う自分になったりできるのです。
こころのコスプレを始められる場所。
それがサンプルの目指す「変態」です。

さて、今回の作品は深沢七郎さんの『楢山節考』をヒントに、
時代に流されているのか、それとも抗っているのか
「変態」し続けようとする、近未来の家族の物語を描きます。
役立たずと言われようとも、普通じゃなくても
ヘラヘラ笑ってしぶとく生きるための方法ってないもんかなあ。
そんなことを考えています。

どうぞこれからもよろしくお願いします。

サンプル 主宰 松井周