pictHeader-news

BLOG NEWS TSUMARI

『ヘンゼルとグレーテル~もう森へなんかいかない~』ダイジェスト映像公開

2015年夏に上演しました『ヘンゼルとグレーテル~もう森へなんかいかない~』の映像を公開します!
サンプルが4年前から滞在制作と発表を続けている越後妻有・大地の芸術祭にて3作目の公演です。



『ヘンゼルとグレーテル〜もう森へなんかいかない〜』2015年7月〜8月/上郷クローブ座

【大地の芸術祭とは?】

大地の芸術祭とは、日本有数の豪雪地帯、新潟県越後妻有地域(十日町市、津南町)で3年に1度開かれる、世界最大級の規模を誇る芸術祭。
人口の減少する過疎の地域で、豊かな自然の中に点在する現代アート巡りを通じて、里山とそこに内包された人の暮らしを感じることができます。
地域の真ん中を南北に信濃川が走り、温泉も豊富、東京から新幹線を利用して3時間で到着です。
環境の影響を取り込んだ作品づくりが得意なサンプルにとって、刺激的な風景が広がっています。

ShinanoRiver
会場「上郷クローブ座」の目の前を信濃川が流れる

【本公演とは一味違う?テスト・サンプルで参加】

テスト・サンプルとは、2011年に開始した創作スタイル。思いついたことを興味の向くまま直感的に試したい。
そんな思いから生まれました。
公演形態にこだわらないフレキシブルなスタイルが、越後妻有での発表にぴったり。
大地の芸術祭・参加一回目の『キオク REVERSIBLE』では、廃校に滞在し、その環境や歴史を取り込んだ作品を、演劇+インスタレーションという形で制作しました。

Kioku_001Kioku_002
『キオク REVERSIBLE』2012年/旧清津峡小学校

Renshu_001Renshu_002
『遠足の練習』2013年/まつだい農舞台 ©Osamu Nakamura

大地の芸術祭・参加二回目の『遠足の練習』は、場所をまつだい農舞台へと移し上演しました。
しかし、学校や人の持つ記憶への興味から、三回目は再び、廃校を拠点にしたインスタレーションを上演しようというのが最初の考えでした。
そんな時、『遠足の練習』で滞在した旧上郷中学校のリノベーションの計画が立ち上がります。
震災で使えなくなった体育館を劇場へ、校舎をアーティストの滞在施設兼、地元の人達の交流スペースとして作り変え、芸術祭の拠点の一つにするというものです。
そして越後妻有での滞在制作のノウハウがあるサンプルに、施設の設計段階から手を加えてほしいというものでした。
そうして今年7月にオープンしたのが上郷クローブ座。イギリスのクローブ座と、地域で作られているスパイス、クローブにちなんで、芸術祭が命名しました。
ならばその劇場でたくさんの人が観られる作品を上演したい。
さらに東京で上演するサンプルとは一味違った間口を設け、多くの人に楽しんでもらいたい。
音楽劇『ヘンゼルとグレーテル~もう森へなんかいかない~』の創作が始まりました。

Clove
上郷クローブ座には、劇場、稽古場、美術工房、キッチン、宿泊部屋、シャワー室、ランドリールーム、そして地元住民の集会室などが揃っている

【トラウマになる記憶を】

当初想定していた、学校の敷地を使ってのインスタレーションの形を残しつつ、興味の対象である記憶を探りたい。
題材は松井が子供の頃にその世界観に衝撃を受けた絵本、『ヘンゼルとグレーテル』に決まりました。
子供から大人まで、観た人にトラウマを与えるような世界を作りたい。
「演劇は所詮物語だが、ある悲惨なストーリーや残酷な行動などが、現実世界を生きる時のクッションにもなり得る。上演が終わって劇場の外に出る時に、世界の捉え方が少し変わるような、切り口としてのトラウマを作りたい。」
こうして創作した『ヘンゼルとグレーテル〜もう森へなんかいかない〜』は、音楽劇としての本編に加えて、学校全体に物語の断片を設置。
開演前のインスタレーションが、『ヘンゼルとグレーテル』の物語の世界に誘います。

開演前インスタレーションの様子 ©岡田昭彦
_P7A0013_P7A0015
_P7A0020_P7A0028
_P7A00251800 ヘンゼルとグレーテル 開演前マップ
_P7A0037_P7A0030